- 2014.10.08
- コラム
「PGAツアー3年目の抱負」石川遼×タケ小山(前編)
タケ: タケ小山です。PGAツアー2014-2015のシーズンがはじまりますので、3年目の抱負ということでお話をお聞きします。よろしくお願いします。
遼: よろしくお願いします。
タケ: 三年目の話に入る前に、先シーズンはどうだったのかを聞かせてください。
遼: はい。なかなか満足できるシーズンではなかったんですけど、一年目にフェデックスランク140位代でシードを落として、ウェブドットコムのファイナルズに行って、入れ替え戦に行って……それに比べると、やはり72位で終わった先シーズンというのは一歩前進できたんじゃないかなと思っています。
タケ: 先シーズンはフル参戦1年目でいいんだよね?
遼: そうですね。
タケ: ウェブドットコムの、いわゆる入れ替え戦の時の気持ちっていうのはどうだったの?
遼: 何かの縁かわからないんですけど、偶然僕のPGA参戦一年目とPGAの新しいシステムの一年目、そして入れ替え戦が始まって、全てが初回っていうのが重なったんです。自分がそこに行くことになって前例がないというか、そういう状態だったので、何が何だかわからないまま入れ替え戦に行ったという思いでした。
タケ: 入れ替え戦に出て、何か変わった?
遼: やっぱり変わりました。
ひとつ関門じゃないですけれども、くぐりぬけて耐えしのいで、次のシーズンにいけたっていうのは、ウェブドットコムファイナルズで上位25人が次の年の出場権を得られますよっていうシステムの中で、その25人の中に入れたという事。
その僕以外の24人の選手とみんなで握手したりしてお疲れーって言って終わった時に、みんなで良かったな、また来シーズン頑張ろうぜっていう話をして。
それからほどなく2、3週間してまた次のシーズンが始まった時、やはり序盤はそのウェブドットから上がってきた選手と予選ラウンドを回るということが多かったので、上がってきた選手たちで盛り上げていこうっていう気持ちがみんなにあったので、仲間意識が芽生えました。
タケ: 最初半年いったときはワールドランキング50位以内で、僕らなんか解説でよく使うのはジョーカーだったりワイルドカードっていうんだけど、ワールドランキング50位以内だとWGCに出れたり、メジャーに出れたりするじゃない。そうすると他の選手が持ってないカードを持っているわけだよね?出れない試合に出るわけだから、それを持ってる年の最初の一年目と去年とまた来年は、上の方でフィニッシュしてるわけだからインヴィテーションが出たりすると思うんだけど、そのアメリカのシードを同じ125位でも違うんだよっていうのを感じたりはする?
遼: 感じます。
タケ: 感じる、やっぱり。
遼: やはりメジャーのポイントっていうのは大きいですし、そのメジャーになかなか今シーズン出られなかったというところが違うシーズンになったなというのは思うんです。ただやはりワールドランク50位以内っていうのを、アメリカのツアーでフルで戦っていきながらキープするというのが、僕は本物なのかなって思います。
タケ: ワォ!それいいよねー、そこらへんどう思います?日本のツアーで50位以内になった時と、フル参戦で50位以内をとるっていうことを目標においてる今、どのくらい違う?やっぱり、すごい違うでしょ?
遼: 違いは感じます。はい。
タケ: それはね、丸ちゃんもそうだったし、今田竜二もそうだったと思うよね。
それでも、感じているっていうのは、やっぱ去年の入れ替え戦がでかくしてるね。
遼: そうですね。
それまで自分の実力が上のPGAツアーで140位代だったので自分に自信を持てなかったんですけど、逆に結構開き直っていて。
そこから入れ替え戦に出ることになって、入れ替え戦で自分の実力がわかるんだなと思っていたので。
タケ: 僕はゴルフネットワークの解説をしながら石川遼プロをずっと見てきた。
だけどあの入れ替え戦の時からすごく良くなってるって僕は言ってた。
なんかスイング的には、ほかの人が見ても、本人が見てもわかんないと思うんだけど、自信がやっぱり出たね。
よかったですよ、本当に。本当に良かったと思う。
で、前半戦とばしたでしょ?先シーズン!?だって成績では松山選手よりよかったじゃない?勝つ勝たないの問題だから、それは僕はそんなに意識してなかったんだけど、よかったですよ。
遼: ちょっと最後の方トップ10がなくて、トップ25にもちょっと入れなくて。そこらへんがちょっと満足できないなって形で終わってしまった。尻すぼみで終わってしまったっていうシーズンでした。
タケ: だけど今年のアメリカのツアーで10億円もってったビリー・ホーシェルだって3回QTやってるからな。そういう意味じゃさ、何が起きるかわからないね。
遼: そうですね、ほんとに夢を与えてくれる選手がほんと近くにいるんですよ。
タケ: そんな中で今シーズン初戦、フライズ・ドットコム、来週から始まります。スケジュール的には、今シーズンのスタートの試合はどういう感じで行くんですか?
遼: そうですね、あのマレーシアのCIMBのところに初めて出場できることになったので、非常に楽しみです。
タケ: 面白いですね、フライズ・ドットコムいって、シュライナーズいって、CIMBで帰ってくる。で、そのままマレーシア行って。
タケ: さぁその中で、では、2015年の目標。
遼: 僕は、ずばり優勝をしていきたいです。
後編 10/8 更新予定 乞うご期待
タケ小山(たけ こやま) 1964年 東京都出身 1984年ツアープレーヤー転向。 アメリカなど各国の試合参戦の一方でコースマネジメント、コース管理なども合わせて学ぶ。 日本に帰国後、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科に入学&卒業。 プロゴルファーとして活躍する傍らツアーでの解説もこなす。 |